死刑に薬使わせない!

2016年05月16日

製薬会社のファイザーが、死刑執行において「自社製品が用いられないように流通を規制する」と発表しましたね。

ヘルスケア分野に特化したインターブランドヘルスが、グローバルの医薬ブランドを対象としたランキングで見事に1位を獲得したファイザーですが、昨年、執行に使われている薬物などを製造してきたホスピラ社を買収しており、今回の発表では「製品は患者の命を救ったり、良くしたりするためだけに製造しており、極刑の執行で用いられることに強く抗議する」と表明しています。

アメリカでは、麻酔薬などの注射による死刑執行が一般的なのだそうですが、これにより通常の流通では麻酔薬を購入することができなくなり、アリゾナ州、オクラホマ州、オハイオ州は、数ヶ月判決の実行を延期することを決めたのだそうです。

しかしながら、一部の州は、電気椅子やガス室を使用する意向を発表しているそうで、ユタ州は銃殺への回帰の準備を示したのだそうです。

これって本当に難しい問題ですよね。
今回のことで死刑執行がなくなってくれればいいのでしょうけど、薬がなくなったからといって即死刑執行が無くなるなんてことはあり得ず、やはり別の処置が取られてしまい、その処置はさらに残酷なものになってしまいます。

人が人を裁くということ、被害者側の思い、冤罪の可能性。
色々なことを色々な立場から考えると、死刑執行の是非を決めるのは、本当に難しいものです。

そもそも論で言うと、犯罪なんて起こらなければいいのでしょうけど、こんなに多くの人間が関わりを持って生活している中では、不平不満が起こるなんてことは当然ですし、人間に感情がある以上、それを抑制なんてできませんからね。



タグ :死刑執行

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Posted by 寺島寿樹  at 11:54 │Comments(0)薬剤

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