2025年05月02日

成人への肥満症治療薬使用を推奨へ

WHO(世界保健機関)が、成人の肥満症治療における減量薬の使用を初めて公式に推奨する見通しなのだそうです。

肥満症治療薬

WHOによれば、世界では現在10億人以上が肥満とされ、世界銀行はその約7割が低中所得国の居住者と推定し、ノボ・ノルディスクの「ウゴービ」や、イーライ・リリーの「ゼプバウンド」などの肥満症治療薬は、GLP-1受容体作動薬として知られ、アメリカをはじめ、ドイツや英国などの高所得国で発売されているようで、「WHOは2022年以降、子ども、青年期、成人という異なる年齢層における肥満の予防、ケア、治療に関する新たな勧告に取り組んでいる」とした上で、今年8月か9月までに最終決定する勧告には「臨床的介入とライフスタイル介入の両方を含む慢性的ケアモデルの一要素として、このクラスの薬剤をいつ、どのように組み込むかが含まれる」ようです。

また、これとは別に、WHOの専門家も来週会合を開き、GLP-1受容体作動薬をWHOの必須医薬品に指定するかどうかを決定するようです。

  

Posted by 寺島寿樹 at 11:35Comments(0)薬剤

2025年02月07日

「アウィクリ注」発売

ノボ ノルディスク ファーマが、週1回皮下投与のインスリンアナログ製剤である「アウィクリ注 フレックスタッチ 総量300単位」 (一般名:インスリン イコデク(遺伝子組換え))を、「インスリン療法が適応となる糖尿病」を適応症として、1月30日に発売。

アウィクリ

基礎インスリン製剤は、生理的なインスリンの基礎分泌を補充する目的で糖尿病患者の血糖管理に用いられ、通常1日1回もしくは2回の皮下注射が必要となるが、アウィクリ注は週1回皮下注射製剤であるため、従来のインスリン製剤よりも投与回数を大幅に減らすことができ、利便性が高いだけでなく、患者の心理的な治療負担の軽減によってもQOLや治療実施率の向上が期待されています。

  

Posted by 寺島寿樹 at 13:19Comments(0)薬剤

2024年09月30日

麻酔薬が不足

歯の治療などで多く使われる麻酔薬が全国的に不足しています。

不足しているのは「アナペイン」という局所麻酔薬で、「深いところに生えている親知らずの抜歯や、あご全体を手術する時に使われる」ことの多いもので、長時間効く局所麻酔として、歯科だけでなく整形外科などでも広く使われているようです。

歯の治療

このアナペインの供給不足の影響で、同じ局所麻酔薬の「ポプスカイン」なども品薄状態になり、出荷調整をする事態となっており、アナペインを製造するサンド株式会社は、どうやら5月末から供給制限すると医療従事者に通知していたようで、その理由というのが、製造所の移転が原因なのだとか。

どうやら海外の旧製造所との契約終了により、国内の新規製造所からアナペインを提供する準備が進められていたようですが、2024年4月に技術移転においてもう少し時間がかかることが判明し、現在の状況となっているようでうs。

  

Posted by 寺島寿樹 at 10:06Comments(0)薬剤