2016年07月26日

30年ぶりに承認された新規便秘治療薬

30年ぶりの便秘症新薬ルビプロストンが発売されます。

便秘で長期間悩んでいる人はとても多く、一般的には生活習慣の改善指導、薬物治療で対処するのですが、なかなかうまくいかないもの。

そこで薬に頼りたいところなのですが、既存の薬には耐性や習慣性の問題があったりしますし、塩類下剤は血清電解質に影響を及ぼすため腎機能が低下した患者には使えないという問題がありました。

しかし、この新薬では、自然の排便を促すことが特徴となっていて、腹痛がないうえ、耐性、習慣性がないから長期間の投与が行えるのだそうです。

この商品名はアミティーザカプセル24μg。

アミティーザカプセル24μg

小腸での水分分泌を促進することによって便を柔らかくし、腸管内での便の移動を容易にして排便を促進し、通常、慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)の治療に用いられます。

  

Posted by 寺島寿樹  at 18:01Comments(0)薬剤

2016年05月27日

薬剤師不在でも販売可能

花粉症治療薬であるアレグラFX(一般名フェキソフェナジン)など4成分の6商品の市販薬が、今年の夏以降、薬局などで薬剤師不在時でも購入できるようになるのだそうです。

アレグラFX

アレグラFXの他の商品は、鼻炎用内服薬のストナリニZとコンタック鼻炎Z、アレルギー用点眼薬のアイフリーコーワAL、解熱鎮痛薬のナロンメディカルとリングルアイビー錠α200。

まだ決定ではありませんが、どうやらこの薬たちは、薬剤師の説明が必要な第1類から、登録販売者からも購入できる第2類、または指定第2類」にリスク区分が変更されるのだそうです。

第1類医薬品とは、副作用、相互作用などの項目で安全性上、特に注意を要するものとなっていて、販売は薬剤師に限られていて、店舗でも購入者が薬剤師の説明を聞かずに購入できないように、手の届かない場所に陳列されています。

第2類医薬品は、副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するものとなっていて、この中でもより注意を要するものは指定第2類医薬品となっています。

この第2類医薬品には、主なかぜ薬や解熱剤、鎮痛剤など日常生活で必要性の高い製品が多くあります。

このアレグラFXは、嵐の大野智さんがCMキャラクターを務めていて有名ですよね。

薬剤師の脳みそ

  

Posted by 寺島寿樹  at 17:24Comments(0)薬剤

2016年05月16日

死刑に薬使わせない!

製薬会社のファイザーが、死刑執行において「自社製品が用いられないように流通を規制する」と発表しましたね。

ヘルスケア分野に特化したインターブランドヘルスが、グローバルの医薬ブランドを対象としたランキングで見事に1位を獲得したファイザーですが、昨年、執行に使われている薬物などを製造してきたホスピラ社を買収しており、今回の発表では「製品は患者の命を救ったり、良くしたりするためだけに製造しており、極刑の執行で用いられることに強く抗議する」と表明しています。

アメリカでは、麻酔薬などの注射による死刑執行が一般的なのだそうですが、これにより通常の流通では麻酔薬を購入することができなくなり、アリゾナ州、オクラホマ州、オハイオ州は、数ヶ月判決の実行を延期することを決めたのだそうです。

しかしながら、一部の州は、電気椅子やガス室を使用する意向を発表しているそうで、ユタ州は銃殺への回帰の準備を示したのだそうです。

これって本当に難しい問題ですよね。
今回のことで死刑執行がなくなってくれればいいのでしょうけど、薬がなくなったからといって即死刑執行が無くなるなんてことはあり得ず、やはり別の処置が取られてしまい、その処置はさらに残酷なものになってしまいます。

人が人を裁くということ、被害者側の思い、冤罪の可能性。
色々なことを色々な立場から考えると、死刑執行の是非を決めるのは、本当に難しいものです。

そもそも論で言うと、犯罪なんて起こらなければいいのでしょうけど、こんなに多くの人間が関わりを持って生活している中では、不平不満が起こるなんてことは当然ですし、人間に感情がある以上、それを抑制なんてできませんからね。

  
タグ :死刑執行


Posted by 寺島寿樹  at 11:54Comments(0)薬剤